雪花の日記です
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パソコンの、ワープロ機能を使って文字を打っていて、
実生活に地味に悪影響していると思われるのが漢字のど忘れです。
今日ね、「中止」って文字が書けなかったんです…ああ;
最初「注止」って書いて、なんとなく表情が違うわと思って…
学校に行っていないからノートを執る機会もないし。
言葉や言い回し、音ならぽこぽこ浮かんだりするのですが。
その文字ともなると、変換機能が上手く出してくれますから…
自分の頭で考えるということが減っているのですね。
それと同じように、ゲームのやりすぎで所謂「ゲーム脳」なるものが
形成されると大きく取りざたされた時期がありました。
携帯電話のメールもそうですね。
ゲーム脳を改善していく方法はあるそうです。
それが「読書」、それも音読が好ましいとか。
視覚から入ってきた文字情報を脳内でかみ砕くというプロセスで、
思考するという行為が自然と行われています。
物語文章だったらそこから想像をしたりしますから、
脳を働かせていることにはなりますよね。
…私、毎日パソコンに向かっているあいだに
どれくらいの脳細胞を見殺しにしているのでしょう…
二十歳の脳細胞は一回死んだら生き返らない…
実生活に地味に悪影響していると思われるのが漢字のど忘れです。
今日ね、「中止」って文字が書けなかったんです…ああ;
最初「注止」って書いて、なんとなく表情が違うわと思って…
学校に行っていないからノートを執る機会もないし。
言葉や言い回し、音ならぽこぽこ浮かんだりするのですが。
その文字ともなると、変換機能が上手く出してくれますから…
自分の頭で考えるということが減っているのですね。
それと同じように、ゲームのやりすぎで所謂「ゲーム脳」なるものが
形成されると大きく取りざたされた時期がありました。
携帯電話のメールもそうですね。
ゲーム脳を改善していく方法はあるそうです。
それが「読書」、それも音読が好ましいとか。
視覚から入ってきた文字情報を脳内でかみ砕くというプロセスで、
思考するという行為が自然と行われています。
物語文章だったらそこから想像をしたりしますから、
脳を働かせていることにはなりますよね。
…私、毎日パソコンに向かっているあいだに
どれくらいの脳細胞を見殺しにしているのでしょう…
二十歳の脳細胞は一回死んだら生き返らない…
「雪花のサイトは雪花が思う以上に見ている人の範囲が広いと思う」と
ある人に言われました。
それは私もそう思います。
たぶん公式に近しい立場の方も通り過ぎたことくらいはあるかも
くらいの覚悟はしています。
いくら口先で北の隅っこのとか北端のとか言ったとしても、
ワールド・ワイド・ウェブの上に存在しているわけですから、
どんな可能性も完璧な否定はできないわけです。
あちこちで言ってもいましたが、
万人に受け入れられる創作というものはありません。
サイトで発言してくださる方というのは大抵、
私が作って遊んでいるものを
良かれと思ってくださっている方でしょうから、
つまりは私の創作を受け入れてくれている側の方々なのですよね。
作品に対する評価というものは、
必ずしもそういった好評価のみではありません。
私の言葉が気に入らないという方も多くいるはずですが、
そういった方々は何も言わずに背を向けるので、
当の私本人にはその方たちの評価が伝わりません。
でも商売で書いているわけでもないのでそれはそれでいいのです。
私はそういう、やや偏屈な考え方を持っていると
しつこいくらいあちこちで申し上げ続けてきましたから、
私のやることが気に入らない・面白くないと仰る方がいたところで、
結局私のことを評価してくれているのよねという方向に
思考が傾いていくことも頷いていただけそうな気がします。
実際、もの作って人に見ていただくということをしている人にとって
いちばん堪えるのは、リアクションがないことなのですね。
内容が良かれ悪しかれ、感想が自分に伝わるというのはつまり、
感想を言うだけの価値もない作品だということを
否定してくださっているわけですから。
まぁ与えた感動が良いものではなかったというのは残念ですけれど、
人の感情を動かしたという意味では
嫌われたって感動させたことになるわけですよ。
こんなに匿名性が高くて存在を希薄なままにしておけるネット世界で、
他人に発言させるのは難しいことのはずです。
なんでこういう話題になったのかといいますと、
某所でこのサイトの作品に対する悪批評が下されたからなのですが…
嫌われているらしいのですが、批評できる程度には
うちの作品を御覧になっているってことでしょうね。
たぶん攻撃的な気持ちでそういう批評を下されたのではと思いますが、
攻撃する側の人間って、相手に対して逆にやりこめられるような
弱点を見せたらおしまいだと思うのですけど。
「蔵馬」って字が誤字になってるんですよねー。
笑っちゃった…
ある人に言われました。
それは私もそう思います。
たぶん公式に近しい立場の方も通り過ぎたことくらいはあるかも
くらいの覚悟はしています。
いくら口先で北の隅っこのとか北端のとか言ったとしても、
ワールド・ワイド・ウェブの上に存在しているわけですから、
どんな可能性も完璧な否定はできないわけです。
あちこちで言ってもいましたが、
万人に受け入れられる創作というものはありません。
サイトで発言してくださる方というのは大抵、
私が作って遊んでいるものを
良かれと思ってくださっている方でしょうから、
つまりは私の創作を受け入れてくれている側の方々なのですよね。
作品に対する評価というものは、
必ずしもそういった好評価のみではありません。
私の言葉が気に入らないという方も多くいるはずですが、
そういった方々は何も言わずに背を向けるので、
当の私本人にはその方たちの評価が伝わりません。
でも商売で書いているわけでもないのでそれはそれでいいのです。
私はそういう、やや偏屈な考え方を持っていると
しつこいくらいあちこちで申し上げ続けてきましたから、
私のやることが気に入らない・面白くないと仰る方がいたところで、
結局私のことを評価してくれているのよねという方向に
思考が傾いていくことも頷いていただけそうな気がします。
実際、もの作って人に見ていただくということをしている人にとって
いちばん堪えるのは、リアクションがないことなのですね。
内容が良かれ悪しかれ、感想が自分に伝わるというのはつまり、
感想を言うだけの価値もない作品だということを
否定してくださっているわけですから。
まぁ与えた感動が良いものではなかったというのは残念ですけれど、
人の感情を動かしたという意味では
嫌われたって感動させたことになるわけですよ。
こんなに匿名性が高くて存在を希薄なままにしておけるネット世界で、
他人に発言させるのは難しいことのはずです。
なんでこういう話題になったのかといいますと、
某所でこのサイトの作品に対する悪批評が下されたからなのですが…
嫌われているらしいのですが、批評できる程度には
うちの作品を御覧になっているってことでしょうね。
たぶん攻撃的な気持ちでそういう批評を下されたのではと思いますが、
攻撃する側の人間って、相手に対して逆にやりこめられるような
弱点を見せたらおしまいだと思うのですけど。
「蔵馬」って字が誤字になってるんですよねー。
笑っちゃった…
第三日曜日の清々しく晴れた空の下、
蔵馬は彼女がアルバイトをしている花屋へと向かっていた。
実は、彼女が働いているところを見るのは初めて。
ちょっとウキウキとした気持ちは隠しようがない。
通りに面した大きなガラス窓の向こうに、所狭しと並ぶ花々。
手入れが行き届いているようで、どの花もいきいきとして見える。
緊張気味に店のドアを押した。
「いらっしゃいませ!」
二十代半ばくらいの女性が元気な声で蔵馬を迎える。
彼女はいるかと聞いてみたら、何か思い当たったような顔をした。
奥のドアに向かって大声で彼女を呼んだ。
「彼氏来たよ───!!」
ずるっと転けそうになった蔵馬だ。
店の人間に、今日蔵馬がやってくることを宣伝したのだろう。
いや、彼女ならやりかねないと蔵馬は体勢を立て直す。
「あ、蔵馬! いらっしゃいませ!」
ドアの向こうからペットボトルを片手に出てきた彼女。
どうやら休憩中に訪れてしまったらしかった。
「バラの花だったよね、選んで選んで」
バラの花はガラスケースの中に並んでいた。
迷わずに赤いものと白いものとを示す。
「赤いのを10本と、白いのを10本」
「混ぜちゃっていい?」
「いや、それぞれ別に束にしてほしいんだ」
「…花束ふたつ作るの?」
「そう。飾りはいらないから」
花屋勤務でも彼女はきっと知らないのだろう。
バラに限ったことではないが、たとえば花言葉ひとつとっても、
色によって意味が違うなんてことはざらだ。
母の日に贈る花はカーネーション。
今日、六月の第三日曜日は父の日だ。
父の日の花はというと、バラの花なのだそうだ。
白い方は茎の裾を短めに、赤い方は少し長めに残してもらった。
束にするのに邪魔になってしまう茎や葉を落として、
彼女は手際よく花束を作っていく。
ずいぶん昔に蔵馬がこの作業を見たときは確か、
輪ゴムで留めた茎の裾に、
水を含ませたガーゼやらティッシュペーパーやらを巻き付けて、
その上からアルミホイルでくるんでいた気がする。
彼女は輪ゴムの代わりに植物繊維製の紐を使って茎をまとめた。
練習したのかな、なんて思って、蔵馬はつい笑ってしまった。
「白い方、水はいらないから」
「え、しおれちゃわない?」
妖気を通せば水がなくても平気といえばそうなのだが。
「赤い方にだけ、お願いするよ」
彼女は不思議そうな顔をしていたが、
それでも蔵馬の頼み通りにしてくれた。
「ありがとう。今日は何時に終わるの?」
「夕方の5時ー。疲れるぅ」
悲しそうな顔をしたのを見て苦笑する蔵馬だ。
「じゃあ、帰りにもう一度寄るよ。一緒に帰ろう?」
そう言うとぱぁっと嬉しそうに顔をほころばせるのだから単純だ。
店の外まで出て蔵馬を送り出しながら、彼女は最後に聞いた。
「帰りに寄るって、今からどこかに行くの?」
蔵馬は少し、なんとなく、寂しそうに微笑んだ。
「うん…墓参り、かな」
じゃあ、と彼女の返事を待たずに蔵馬は歩き出した。
綺麗な顔の青年がバラの花を抱えて電車に乗り込む、
それだけでかなり人目を引いたものだ。
蔵馬自身にはそんなことはお構いなしだったが。
母親と、義父と、義弟。
それが蔵馬の今の家族。
けれど、実はもうひとり…家族と呼べる人がいた。
母の日には未来に家族と呼べるかもしれない人のことを思ったけれど、
この人は未来には確実にいない、過去の人だ。
盂蘭盆会でも命日でもない今日という日に彼を訪ねるのは初めてだ。
「…やぁ、父さん」
立ち並ぶ墓標のひとつにぽつりと声をかけた。
「オレもこの間初めて知ったんだけど…
父の日に贈る花って、バラの花なんだって」
白いバラの花束を置いた。
「バラはバラでもね、白いバラは亡くなった父親に贈る花だって」
その場にかがみ込んで、手を合わせ目を閉じる。
何か思うことがあるかと思っていたが、
あまりにも頭の中に去来するものがなさ過ぎて笑いたくなった。
瞼を上げる。
「…知ってるかもしれないけど…母さんは」
少し躊躇った。
死という名の旅に出た彼が、
だからといって妻を恨むなんてことがないのはわかっているが。
「仕事先で知り合った男性と再婚したよ…今は元気でやってる、
病気もしないし…オレにも義弟ができたんだ。
生活に張りあいがでてきたみたい」
そうか、と彼の声が頭上に響いた気がした。
納得してくれるだろう。
そう思うのは、残されて生きていかなけらばならない側の、
勝手な都合なのだろうか。
「オレのことも知ってる?
父さんがいなくなったあとで、一度霊界に行きそびれたよ…
笑い事じゃないんだけどね」
だけど、ちょっと笑ってしまう、懐かしいくらいの出来事。
「…あなたたちの息子だと名乗るのはいけないことなのかな…」
父親から答えを聞くことはもうできない。
「…あ、そうだ、ちょっと…照れるんだけど…彼女もいるよ。
この花束、彼女が作ってくれたんだ」
合わせていた手を降ろした。
「…父さんのこと…忘れたわけじゃないよ…」
今の自分を作ったのは、間違いなくこの父とあの母の二人だ。
感謝してる。
声には出さずに呟いた。
赤いバラの花を抱え直して立ち上がる。
「…また…来るよ」
背を向けて、去りかけて…立ち止まり振り返る。
今日言うべき言葉を忘れるところだった。
「ありがとう、父さん」
墓標と白いバラの花束の上に、さらりとした風が吹いた。
街に帰り着いた頃に、
ちょうど彼女のアルバイトが終わる時間が巡ってきた。
花屋に寄ってみたら、待ちかねたように彼女が出てきて
人目も気にせず蔵馬に抱きついてくる。
「…どうしたの?」
「…ごめんね、気付かなくて…」
あとから白いバラの花を父の日に贈る意味を聞いたのだという。
「なんだ、そんなこと」
背の低い彼女の髪をそっと撫でた。
「いろいろ報告してきたよ。彼女がいるって話もした」
「………」
「いつか機会があったら、そのときは一緒に行こう」
蔵馬が思い描くいつかは、父親の墓標の前に彼女と立って、
「結婚したんだよ」という報告をするそのときだ。
「…もう帰れる?」
「うん」
「時間があったら、ちょっと付き合わない?」
「…いいよ…どこ?」
「うち」
「ウチ?」
「先月は母さんに、彼女を連れてきなさいって言われたことだし」
「えぇっ!?」
「日曜だから義父さんもいると思うし」
まずは今の家族に紹介するよと、彼女の手を引いて歩き出す。
夕暮れに沈む街並みに、
じゃれ合って歩くふたりの影が長くのびていった。
---------------------------------------------------
第三日曜日を三時間は過ぎたあとで、
日記の日付だけ誤魔化してお届けします父の日ショート本編。
結局蔵馬から畑中氏へのありがとうは書かずじまい。
ちなみにこれだけ遅れた理由はといいますと、
雪花の父と一緒にこのサイトについてのディスカッションを
繰り広げていたからです。
ええもう本気で討論いたしました。
幽遊白書のファンサイトもドリーム小説のなんたるかも
蔵馬ファン一直線なのも父はみーんな知っています。
ファザコンで言うわけではありませんが、頭の良い方です。
インターネットというメディア、ウェブサイトというものの性質、
二次創作と一次創作について、ドリーム小説という媒体の性質、
もうありとあらゆる観点から雪花のやっていることを全部聞いて、
それに対して評価をくれます。
私の創作に対する、彼がもしかしたら一番の批評者であり、
理解者であるのかもしれません。
そして私自身は、彼の言葉をとても信頼しています。
この親にしてこの子ありを地でいく父子だと自分でも思います…
父の日ありがとうギフトは五本指のくつしたでした。
喜ばれました。
お父さんありがとう。大好き。
蔵馬は彼女がアルバイトをしている花屋へと向かっていた。
実は、彼女が働いているところを見るのは初めて。
ちょっとウキウキとした気持ちは隠しようがない。
通りに面した大きなガラス窓の向こうに、所狭しと並ぶ花々。
手入れが行き届いているようで、どの花もいきいきとして見える。
緊張気味に店のドアを押した。
「いらっしゃいませ!」
二十代半ばくらいの女性が元気な声で蔵馬を迎える。
彼女はいるかと聞いてみたら、何か思い当たったような顔をした。
奥のドアに向かって大声で彼女を呼んだ。
「彼氏来たよ───!!」
ずるっと転けそうになった蔵馬だ。
店の人間に、今日蔵馬がやってくることを宣伝したのだろう。
いや、彼女ならやりかねないと蔵馬は体勢を立て直す。
「あ、蔵馬! いらっしゃいませ!」
ドアの向こうからペットボトルを片手に出てきた彼女。
どうやら休憩中に訪れてしまったらしかった。
「バラの花だったよね、選んで選んで」
バラの花はガラスケースの中に並んでいた。
迷わずに赤いものと白いものとを示す。
「赤いのを10本と、白いのを10本」
「混ぜちゃっていい?」
「いや、それぞれ別に束にしてほしいんだ」
「…花束ふたつ作るの?」
「そう。飾りはいらないから」
花屋勤務でも彼女はきっと知らないのだろう。
バラに限ったことではないが、たとえば花言葉ひとつとっても、
色によって意味が違うなんてことはざらだ。
母の日に贈る花はカーネーション。
今日、六月の第三日曜日は父の日だ。
父の日の花はというと、バラの花なのだそうだ。
白い方は茎の裾を短めに、赤い方は少し長めに残してもらった。
束にするのに邪魔になってしまう茎や葉を落として、
彼女は手際よく花束を作っていく。
ずいぶん昔に蔵馬がこの作業を見たときは確か、
輪ゴムで留めた茎の裾に、
水を含ませたガーゼやらティッシュペーパーやらを巻き付けて、
その上からアルミホイルでくるんでいた気がする。
彼女は輪ゴムの代わりに植物繊維製の紐を使って茎をまとめた。
練習したのかな、なんて思って、蔵馬はつい笑ってしまった。
「白い方、水はいらないから」
「え、しおれちゃわない?」
妖気を通せば水がなくても平気といえばそうなのだが。
「赤い方にだけ、お願いするよ」
彼女は不思議そうな顔をしていたが、
それでも蔵馬の頼み通りにしてくれた。
「ありがとう。今日は何時に終わるの?」
「夕方の5時ー。疲れるぅ」
悲しそうな顔をしたのを見て苦笑する蔵馬だ。
「じゃあ、帰りにもう一度寄るよ。一緒に帰ろう?」
そう言うとぱぁっと嬉しそうに顔をほころばせるのだから単純だ。
店の外まで出て蔵馬を送り出しながら、彼女は最後に聞いた。
「帰りに寄るって、今からどこかに行くの?」
蔵馬は少し、なんとなく、寂しそうに微笑んだ。
「うん…墓参り、かな」
じゃあ、と彼女の返事を待たずに蔵馬は歩き出した。
綺麗な顔の青年がバラの花を抱えて電車に乗り込む、
それだけでかなり人目を引いたものだ。
蔵馬自身にはそんなことはお構いなしだったが。
母親と、義父と、義弟。
それが蔵馬の今の家族。
けれど、実はもうひとり…家族と呼べる人がいた。
母の日には未来に家族と呼べるかもしれない人のことを思ったけれど、
この人は未来には確実にいない、過去の人だ。
盂蘭盆会でも命日でもない今日という日に彼を訪ねるのは初めてだ。
「…やぁ、父さん」
立ち並ぶ墓標のひとつにぽつりと声をかけた。
「オレもこの間初めて知ったんだけど…
父の日に贈る花って、バラの花なんだって」
白いバラの花束を置いた。
「バラはバラでもね、白いバラは亡くなった父親に贈る花だって」
その場にかがみ込んで、手を合わせ目を閉じる。
何か思うことがあるかと思っていたが、
あまりにも頭の中に去来するものがなさ過ぎて笑いたくなった。
瞼を上げる。
「…知ってるかもしれないけど…母さんは」
少し躊躇った。
死という名の旅に出た彼が、
だからといって妻を恨むなんてことがないのはわかっているが。
「仕事先で知り合った男性と再婚したよ…今は元気でやってる、
病気もしないし…オレにも義弟ができたんだ。
生活に張りあいがでてきたみたい」
そうか、と彼の声が頭上に響いた気がした。
納得してくれるだろう。
そう思うのは、残されて生きていかなけらばならない側の、
勝手な都合なのだろうか。
「オレのことも知ってる?
父さんがいなくなったあとで、一度霊界に行きそびれたよ…
笑い事じゃないんだけどね」
だけど、ちょっと笑ってしまう、懐かしいくらいの出来事。
「…あなたたちの息子だと名乗るのはいけないことなのかな…」
父親から答えを聞くことはもうできない。
「…あ、そうだ、ちょっと…照れるんだけど…彼女もいるよ。
この花束、彼女が作ってくれたんだ」
合わせていた手を降ろした。
「…父さんのこと…忘れたわけじゃないよ…」
今の自分を作ったのは、間違いなくこの父とあの母の二人だ。
感謝してる。
声には出さずに呟いた。
赤いバラの花を抱え直して立ち上がる。
「…また…来るよ」
背を向けて、去りかけて…立ち止まり振り返る。
今日言うべき言葉を忘れるところだった。
「ありがとう、父さん」
墓標と白いバラの花束の上に、さらりとした風が吹いた。
街に帰り着いた頃に、
ちょうど彼女のアルバイトが終わる時間が巡ってきた。
花屋に寄ってみたら、待ちかねたように彼女が出てきて
人目も気にせず蔵馬に抱きついてくる。
「…どうしたの?」
「…ごめんね、気付かなくて…」
あとから白いバラの花を父の日に贈る意味を聞いたのだという。
「なんだ、そんなこと」
背の低い彼女の髪をそっと撫でた。
「いろいろ報告してきたよ。彼女がいるって話もした」
「………」
「いつか機会があったら、そのときは一緒に行こう」
蔵馬が思い描くいつかは、父親の墓標の前に彼女と立って、
「結婚したんだよ」という報告をするそのときだ。
「…もう帰れる?」
「うん」
「時間があったら、ちょっと付き合わない?」
「…いいよ…どこ?」
「うち」
「ウチ?」
「先月は母さんに、彼女を連れてきなさいって言われたことだし」
「えぇっ!?」
「日曜だから義父さんもいると思うし」
まずは今の家族に紹介するよと、彼女の手を引いて歩き出す。
夕暮れに沈む街並みに、
じゃれ合って歩くふたりの影が長くのびていった。
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第三日曜日を三時間は過ぎたあとで、
日記の日付だけ誤魔化してお届けします父の日ショート本編。
結局蔵馬から畑中氏へのありがとうは書かずじまい。
ちなみにこれだけ遅れた理由はといいますと、
雪花の父と一緒にこのサイトについてのディスカッションを
繰り広げていたからです。
ええもう本気で討論いたしました。
幽遊白書のファンサイトもドリーム小説のなんたるかも
蔵馬ファン一直線なのも父はみーんな知っています。
ファザコンで言うわけではありませんが、頭の良い方です。
インターネットというメディア、ウェブサイトというものの性質、
二次創作と一次創作について、ドリーム小説という媒体の性質、
もうありとあらゆる観点から雪花のやっていることを全部聞いて、
それに対して評価をくれます。
私の創作に対する、彼がもしかしたら一番の批評者であり、
理解者であるのかもしれません。
そして私自身は、彼の言葉をとても信頼しています。
この親にしてこの子ありを地でいく父子だと自分でも思います…
父の日ありがとうギフトは五本指のくつしたでした。
喜ばれました。
お父さんありがとう。大好き。
久しぶりにきりばん? 自爆。
この日記についているカウンタです。
さて、以前告知した第三日曜日です。
対するが母の日ショートストーリィでしたから、
何を題材に書くのかはすでにお察しの方も多いことでしょう。
日記のショートでは名前変換が出来ないので、
「彼女」という三人称でお送りしています、ごめんね。
今日の夜に書きます。
お楽しみにどうぞ???
今頑張っているのは探偵事務所のショートシナリオです。
時間かかっていますが今回は内容が軽いものなので、
人が死ぬとかそういう暗い気持ちにならずには済むと思います。
推理となると生き死にや愛憎劇やがどうしても含まれる、
そこに対する挑戦というか; 偉そう…
推理ものって特殊なんですよね。
小説として楽しむ以外にトリックを考える楽しみがある。
それはいいんだけど…
そのトリックのために人が死ぬ展開を考えるのは疑問だし。
小説というかたちを取っている以上は、
トリック抜きの文章だけでも充分楽しいよって
言える話を書きたいものです。
未熟者の戯れ言…
この日記についているカウンタです。
さて、以前告知した第三日曜日です。
対するが母の日ショートストーリィでしたから、
何を題材に書くのかはすでにお察しの方も多いことでしょう。
日記のショートでは名前変換が出来ないので、
「彼女」という三人称でお送りしています、ごめんね。
今日の夜に書きます。
お楽しみにどうぞ???
今頑張っているのは探偵事務所のショートシナリオです。
時間かかっていますが今回は内容が軽いものなので、
人が死ぬとかそういう暗い気持ちにならずには済むと思います。
推理となると生き死にや愛憎劇やがどうしても含まれる、
そこに対する挑戦というか; 偉そう…
推理ものって特殊なんですよね。
小説として楽しむ以外にトリックを考える楽しみがある。
それはいいんだけど…
そのトリックのために人が死ぬ展開を考えるのは疑問だし。
小説というかたちを取っている以上は、
トリック抜きの文章だけでも充分楽しいよって
言える話を書きたいものです。
未熟者の戯れ言…
日記が一日抜けちゃいましたがただのすっとぼけです。
-お返事にお返事-
こんばんは。
10この「日常にさりげなく混じる派」、如何でしたか笑。
シナチク派とメンマ派ならどちらですか?
いえ、どっちも同じものをさす言葉ですが、
どちらで呼びますかという…
かにかま派orアラスカ派orオホーツク派なら??
食べ物ばっかり…
中学生当時にシナチクとメンマでクラスが
まっぷたつに分かれたんですよ;
ちなみに私はシナチク派です笑。
いろんな派閥、考えてみると意外と思いつかないものです。
遊んでくださってありがとう(^^)
またなにか遊べる日記を書けるように…
-----------------------------------------------------------
数日前の日記にアドレスを載せたぎりぎりパラレル?夢
「政略結婚の王様とお姫様」について、
感想をお寄せくださる方がたくさんいらして嬉しいです。
満場一致で「セーフ」のお言葉が。
…そりゃあアウトと思われた方は
そもそも感想など送られはしないですよね(^^;)
蔵馬に冷たくされるのになんでそんなに喜ばれるの皆様??
お言葉をいただいて調子に乗りつつあるので、
お姫様編と王様編が揃い次第サイト上にアップすると思います。
お姫様編では幽助たちの名前は極力出さないようにしていたのですが、
王様編では彼らももうちょっと出番があるでしょう。
やっとサーバーの調子が落ち着いてきた様子です。
画像の非表示も徐々に戻りつつある…矢先、カウンタの調子が悪い…
-お返事にお返事-
こんばんは。
10この「日常にさりげなく混じる派」、如何でしたか笑。
シナチク派とメンマ派ならどちらですか?
いえ、どっちも同じものをさす言葉ですが、
どちらで呼びますかという…
かにかま派orアラスカ派orオホーツク派なら??
食べ物ばっかり…
中学生当時にシナチクとメンマでクラスが
まっぷたつに分かれたんですよ;
ちなみに私はシナチク派です笑。
いろんな派閥、考えてみると意外と思いつかないものです。
遊んでくださってありがとう(^^)
またなにか遊べる日記を書けるように…
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数日前の日記にアドレスを載せたぎりぎりパラレル?夢
「政略結婚の王様とお姫様」について、
感想をお寄せくださる方がたくさんいらして嬉しいです。
満場一致で「セーフ」のお言葉が。
…そりゃあアウトと思われた方は
そもそも感想など送られはしないですよね(^^;)
蔵馬に冷たくされるのになんでそんなに喜ばれるの皆様??
お言葉をいただいて調子に乗りつつあるので、
お姫様編と王様編が揃い次第サイト上にアップすると思います。
お姫様編では幽助たちの名前は極力出さないようにしていたのですが、
王様編では彼らももうちょっと出番があるでしょう。
やっとサーバーの調子が落ち着いてきた様子です。
画像の非表示も徐々に戻りつつある…矢先、カウンタの調子が悪い…
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