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雪花の日記です
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いきなりねりちょぎ返しですがまずは反転なしで、
皆様もどうぞ。

彼はもう100万年も生きていました。
100万回生きて、100万回死んだのです。
100万のだれかが彼を所有し、彼が死ぬと泣きました。
でも彼は一度たりとも泣きはしませんでした。

彼はあるとき、動物たちの王様でした。
彼はほかの弱い動物たちなんか嫌いでした。
だから彼は動物たちの王様でいることなんか
ちっとも楽しくありませんでした。
彼は人間の戦いに巻き込まれて死にました。
動物たちは王様の死を悲しんで泣きました。
そして見晴らしのいい丘に彼を埋めました。

彼はあるとき、人間を化かして国を傾ける妖怪でした。
彼は彼の化けた女の姿にでれでれする人間たちなんか嫌いでした。
だから彼は人間を化かして国を傾けることなんか
ちっとも楽しくありませんでした。
彼は妖怪を阻む不思議な力に迫られて死にました。
彼のいつわりの姿を愛した人たちは悲しんで泣きました。
そしてりっぱなお墓を作って彼を埋めました。

彼はあるとき、盗賊の頭領でした。
彼は欲にまかせて盗みを働くのなんか嫌いでした。
だから彼は盗賊の頭領なんかちっとも楽しくありませんでした。
彼は犯罪者を追うハンターに攻撃を受けて死にました。
彼を慕っていた幾人かの部下達は、こらえきれずに涙を流しました。
そして荒々しい風の向こうに彼を思いました。
彼は死ぬのなんか平気だったのです。

彼はあるとき、なにものでもありませんでした。
彼はただの彼であって、誰の制約を受けるわけでもない、
ひとりで、自由な彼でした。
彼は初めて生きることが楽しいと思いました。
たくさんの女の子達が彼に愛されたいと願いました。
けれど彼にはそんなものに興味はありませんでした。
彼は誰よりも自分が好きだったのです。

彼はあるとき、つんととり澄ましたきれいな女の子に出逢いました。
この女の子だけは、彼に見向きもしないのです。
彼は得意な心を隠して、オレはもう100万回も生きたんだよ。
と言いました。
女の子は、そう。と答えただけでした。
彼はつまらなくて、ちょっと逆恨みをしました。
次の日も彼は勇んで女の子の元へ出かけて、言いました。
君はまだ一度の生すら生き終わっていないんでしょう。
女の子は相変わらず、そう。と答えたきりでした。
彼は女の子の気をひこうとして何度も話しかけましたが、
女の子は相変わらず、彼のすることにも特別なにも感じない様子で、
そう。と答えるばかりでした。
彼はすっかりまいってしまいました。
いったいこの子はなにをこんなに偉そうなんだと怒ったあとで、
時間をかけて考えて、女の子にひとこと言いました。
「そばにいてもいい?」
女の子は相変わらずの様子で、ええ。と答えました。
だから彼は、ずっと女の子のそばにいました。

彼は女の子と一緒にいて、とても幸せな気持ちを覚えました。
数え切れないほどの生を生きたことなどもうどうでもよいことです。
女の子のことを、自分よりも好きだと本気で思えるくらいでした。
彼は女の子と一緒に、いつまでもずっと生きていたいと思いました。

彼と女の子のあいだに生まれた子どもも大人になって、
彼らの元からひとりだちをしました。
彼は女の子に、子どもたちもすっかり成長して、
りっぱな大人になったね、と満足そうに言いました。
そうね。と女の子は答えました。
そして彼にやさしく微笑みかけました。
女の子は少しずつ、年をとっていました。

あるとき、
女の子は彼のとなりで、静かに動かなくなっていました。
何度呼んでも返事がないのです。
彼は初めて泣きました。
夜も朝もなく、声をあげ、
彼が生きてきた年数のすべての分くらいの涙を流しました。
そしていつしか彼は泣きやみました。
彼は女の子のとなりで、静かに動かなくなりました。

そして、彼はもう、決して生きかえりませんでした。
お返しのお返しです笑。
「千と千尋…」ですね!
なんとか最初の数行で気付くことができました~
蔵馬なら割といろんな役に当てはめられますね、
ヒロインと良い距離感のキャラクタになら。
ここで蔵馬がハク様役をやってくれたおかげで、
私映画で内容を把握するのがすごく下手なのですけど、
ハク様のあのときの感情がお話全体を踏まえた上で理解できました。
思いがけず素敵な文章いただいちゃいまして、ありがとうございます。
私は「猫の恩返し」は見ていないのですけど、
バロンがナンバーワンいい男説に依存はございません!
幽助の役もはまってますね、
あんなこと言われたらそれはときめきます…ああ;
ネタにしていただくのは全然構いませんよ~。
前触れなく思いがけなく見つけるのが楽しいのです笑。
サイト管理人さんにだけ許される交換日記のような楽しみ…
「銀曜日」、ね、ねだってみてよかった! 笑(よっしゃ!)
私てっきり連載なんだと思っていたんです、あのお話…
ああでも御負担でしたらお気になさらず!
彼らが俳優設定で人気ドラマに出ている人ならばと、
芸能誌に揃って掲載される写真まで頭に浮かぶような人間ですから;
そのうちフライデーされちゃうんだわ がーん
ではでは、ラジオ体操頑張ります!
でも今三時…明日…
どうもありがとうございました!

ものすごく有名な「100万回生きたねこ」という絵本を
そのままパクってしまいました。
これは原本だからこそ泣けるのでしょうか…お、おすすめ…
100万回の生よりも、愛を知ったたった一度の生が尊い。
蔵馬をこのねこさん役に据えてしまうと、
彼自身の設定上彼はしばらくは老いず死なず…
というイメージがありますから、絵本の展開をそのままなぞって
いいのかなーと思いながら最後までしっかりパクりました。
あのラストだから泣けるのよと思いつつ。
これはね、大人になっても絶対持っていたい絵本です。
うちには二冊あります。
以前絵本の原画展をやったときに、作者の佐野洋子さんの
サイン会をやると聞いて、ゆかやこ朝早くに並んで会場に行って、
サイン会の整理券を走っていってゲットしたんです笑。
だから一冊はその会場で買ってサインしてもらった本なの…
子どもの頃はこれで泣けるとは全然思わなかったけれど、
大人になってから、少しでも愛することを知ってみたあとで読んだら、
きっとねこさんの気持ちがわかるのでしょう。

では、今三時なんですが…リミット過ぎちゃいましたが…
ラジオ体操続けたいので頑張って起きます。
今日ははんこ押し係やったんですよ!
あかりちゃんと手を繋いで帰ってきて、
なんだか「また明日ね」じゃなくて「毎朝会おうね」的なことを
言われましたので、明日どころか毎朝頑張ります。
ねりちょぎ
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お返事
100万回生きた猫・・・・!
大好きですよー!
蔵馬にたとえちゃうなんてすごいですね!
絵本なのに感動してホロリと来ちゃいました

話し変わってラジオ体操ですかぁ
年の離れた妹がいっとるのですが
朝早くてねぃ・・;
7時におきるのを目標にしとるのですよ(雪花さんにはほど遠い;)
わたしも行ってみようかなあ・・
なんてすっかり影響されちゃってる私でした

夏なんでお二人とも熱中症にお気をつけて
(あれはひどいですよ;)
ではでは乱文失礼しました
ルキ 2006/08/19(Sat)16:56:32 編集
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